人間が言葉を使うと同時に、
言葉も人間を使うことがある
(文章読本、谷崎潤一郎)
昔の人々のなかには、
言葉に魂があると考え、
「言霊」(ことだま)と呼んだ人も
いたようです。
言葉に、人が使われる、
何かしらイメージして
しまうシーンがあります。
「売り言葉に買い言葉」
怒っていたわけでもないのに、
相手の言葉に、自分が動かされてしまい、
後戻りできなくなる状態。
ま、悪い方の例です…
言葉を、自分の召使いのように
よりよく使うならば、
これほども、相手の心に染みるものは
ないのでしょうが、なかなか、
使い切れていないのも事実です。
言葉が、自然に次の言葉を
引き出してくれることもあるでしょうが、
いくら隠したところで、
自分というものは現れてしまうもの…
やはり、内面を磨き、
深め、味つけしたいものです。
前述した言霊に通じる文章を
思い出しましたので、紹介します。
「初めに言(ことば)があった。
言は神と共にあった。
言は神であった。
…
すべてのものは、
これによってできた。
できたもののうち、
一つとして
これによらないものはなかった。
この言に命があった。
そして、この命は人の光であった。」
(新約聖書 ヨハネ1:1-4)
【参考】
9つの性格(鈴木秀子)