勝つは負ける日の初め、負ける日はやがて勝つ日の初め。

勝つは負ける日の初め、
負けるはやがて勝つ日の初め。

(新・平家物語1、吉川英治)

そんなにさかのぼった歴史を
見なくとも、

人の名声の浮き沈みは、
絶えず流れているのが、
よく分かる。

名声に限らず、
力、人気、才能も…

まして、世の中は、
自分を中心に回っているなんて、
勘違いをした瞬間から、
流れに取り残されていく。

そんなことは、
絶対にありえないんだから…

勝つも、負けるも、
その反対があることを感じるため。

勝てば、その裏で
負けている人間の悔しさがあり、
負ければ、その自分以上に
努力した人間があり、

いずれの時に、いずれの順番が、
自分に回ってくるかは、
世の中、分からない。

だから、今、自分が
どちらの立場にいるかに関わらず、
それがずっと続くなんて
思わない方がいい。

大切なのは、
そういう目に見える勝負とは
ちょっと違った場所にある
本当の「人生の勝負」に、
うまく乗り換えられる自分を
育てること。

それが勝負に勝ったり、
負けたりする目的だと思う。
本気で、そう思っている。

【参考】
運と気まぐれに支配される人たち(ラ・ロシュフコー)

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