一生というものは、
美しさを作るためのものだ、自分の。
そう信じている。
(燃えよ剣、司馬遼太郎)
原文では、「一生」の前に、
「男の」という言葉がつく。
男に限ったことじゃあないから、
それをとってしまった。
自分の美しさとは何か、
というところから、
本当は考えたいのだが、
やはり、外見の美しさに対する憧れは、
簡単に消せるものではないと思う。
コンプレックスなどがあれば、なおさら。
年ごろ的なもの、自分の自尊心、
周囲から伝わる価値観などなど…
自分の美しさを作るための一生、
とは言うが、それを考える前に、
いろんな壁に邪魔されてしまう。
年を重ねると、
今度は「立場」という美しさが加わる。
考えようによっては、それも壁となる…
「人生の彫刻家は私たち自身であって、
手の加えられていない自分という材料が
目の前に存在する。
人は皆、自分の姿を形造っているのである。」
(デビット・O・マッケイ)
そんな彫刻家のような自分が
見えるようになったら、少しは、
美しさが分かってきた証拠ではないか、
と思う。
私も、自分の美しさというものは、
まだまだ分かっていないと思います。
正直に…