実現したことを、
人はすぐに忘れてしまう。
ところが実現しなかったことを、
わしらはいつまでも大切に
胸の中で育んでいく。
夢とか憧れとか言われているものは、
みんなそうしたものだ。
人生の美しさというものは、
実現しなかったことにたいする思いによって、
担われているんじゃないだろうか。
実現しなかったことは、
ただ虚しく実現しなかったわけではない。
美しさとして、
本当はすでに実現しているんだよ。
(世界の中心で、愛をさけぶ[片山恭一])
なるほどねぇ…
叶わなかったことの方が、
心にいつまでも残っていく。
そして叶えば、
それが利益。
叶わなければ、
その夢をもてたことが利益。
そう考えれば、人生の見方も、
たしかに変わりそう。
感謝することも、
喜ぶことも増えそうだ。
叶う、叶わないばかりを考えていると、
他人に押しつけしていたりする自分に
なっちゃってる場合もあるかもしれない。
叶えることが自分の夢だとはしても、
それを目指していくなかで、
それを喜ばない人がいることにも
気づいたりして、
その夢の本当の意味にも気づく。
夢や憧れは、
その結果がどうであれ、
それに向かっていくなかで、
既に何らかのかたちで叶えられている。
ただ前向きに、
「絶対叶うんだ」と思い込むのとは、
ちょっと別の次元の話かもしれない。
身のまわりで起きる色々なことが、
叶えられたことの証拠と理解すること。
あきらめるのではなく、
もっと心の幅を広くして理解すること。
これが大切なんだと思う。
【参考】
世界の中心で、愛をさけぶ(片山恭一)