われわれはまあこの世に間借り…

われわれはまあこの世に
間借りしているようなもので、
何もむきになることはない。

(浮き燈台、庄野潤三)

何かに勝ったからと言って、
それが永遠の勝利じゃない。

何かを手に入れたからと言って、
墓場を越えて持っていけるわけじゃない。

何かを失ったからと言って、
次のチャンスもないとは限らない。

先日、「災害のあと始末?
被災後3日目からの対処マニュアル」
という本を見つけた。

大雨や台風の被害が、
絶えず報道されているこの夏。
被災中は、どうなるんだろう…
と心配しながらも、
災害が去ってしまえば、
後始末しなければならない現実が
目の前に広がってウンザリする人も
多いだろうということで、
こういう本が出版されたらしい。

多くのものを
持っていればいるほど、
そういう災害時には、
復旧のために時間を要する。

私は単純だから、
そんなマニュアルを買うよりも、
そういう時のために、
所有物をさらに減らさなきゃなぁ、
なんて考えた。

われわれは、
地上に間借りしている
一時的な住人にすぎない。

間借りの身の上だからと思えば、
身軽に生きていく術も
身につけられそうな気がする。

(参考)災害のあと始末?被災後3日目からの対処マニュアル(林春男)


人生の短さについて(セネカ)

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