人間の本来の性質の中には、…

人間の本来の性質の中には、
伸ばしてもいい自然もある。だが、
伸ばしてはならない自然もある。

放っておくと、得て、
伸ばしてはならない本質は伸び、
伸ばしてもいい本質は
伸びないものだった。

(宮本武蔵、吉川英治)

「私は、子供を
 自由に育ててるよ。」

「私は、子供に
 勉強しろなんて
 言ったこともない。」

そんなふうに、
得意気に話す親がいる。

それで、
ちゃんと育つ能力のある子供なら、
何も問題はない。

しかし、
自然のままに伸ばされて、
しっかりと伸びる枝が珍しいように、
人間も、めったにはいない。

ちゃんと補正してあげなくちゃ、
伸びちゃいけない方向ばかりに
伸びてしまうことが多くなる。

十分に伸びきってから、
直すなんていうのは、
かなり至難の業だろう。

伸びる前に、
伸びているうちに、
手を打たなくてはいけない。

教えない、
自由がいい、
自分で経験していく…
なんとなく理想的な気もするが、
手をかけられなかったことを
後で正当化している場合も
少なくない。

人間には、感情がある。
その感情は、
自然のままにしておいて、
完璧にコントロールできるほど
完成度の高いものじゃない。

とすれば、やっぱり、
放っておいてはいけないのだ。
ちゃんと教えること、
そういう時期は絶対に必要です。

(参考)人間の芯をつくる本気の子育て (須田 達史)


人生の短さについて(セネカ)

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