人間は見慣れているものが…

人間は
見慣れているものが
目の前にあるあいだは、
見慣れていないものを
ほとんど信じられなくなっている。

(悪魔の手紙、C.S.ルイス)

先週末、テレビで放映されていた
映画「フラガール」。

舞台は、昭和40年の福島県いわき市。
炭鉱の街を、
フラダンスを名物にして
盛り上げようという新しい試みに、
ほとんどの人々が反発した。

産業としては廃れていく一方だったが、
見慣れた「炭鉱」の方が、
見慣れない「ハワイアン」よりも、
信頼されていたのだろう。

しかし、
当時の人々の努力により、
見慣れないものが、この街の
見慣れたものに変わった。

何事も、
見慣れているものが
見慣れた風景に置かれていると、
安心感を覚える。

ただ、時代が移り変わると、
知らず知らずのうちに、
周りの風景が見慣れないものに
変わっていたりするもの。

そうなるまで、
見慣れているものばかり見ていた人は、
周りの風景に気づいた時に
驚かされることになる。

それでも、その驚きを
楽しむ余裕のある人ならいい。
気づきが早くても、遅くても、
見慣れないものを楽しめる人は、
とても幸せだと思う。

見慣れないものを
頭から否定するんじゃなくて、
ちゃんと見つめられる人に
なりたいものです。

(参考)悪魔の手紙 (C.S. ルイス)


常識にとらわれない100の講義(森博嗣)

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