「自己実現」なんて
考えなければいいのです。
実現すべき自己があらかじめ
あると思うから辛くなる。
(日経ビジネス・アソシエ、玄侑宗久)
わたしも自我が強いので、
自己実現したい、したい、
っていう思いはあります。
けれど、これには、
ワナもあると思うんですよね。
1つは、
大切なことを見逃すワナ、
もう1つは、
大切でないことに囚われるワナ。
「自分といえる自分などが、
どこにあろう。
ないはずのものを、あなたは、
つかもうとしておいでられる。」
(新・平家物語11、吉川英治)
自分はこうだ、
と決めた瞬間から、
答えから遠ざかってしまう
ってなこと、あると思いませんか?
けっこう、いい答えを
見つけた気分になるんですよ。
人間って、うぬぼれが強いから。
けれど、実際は、
その見つけた答えが
カッコイイだけで、
肝心の自分に合っている答えかどうか、
なんて、まだ分からないんです。
自己実現の道を限定しすぎない。
これが大切なことじゃないでしょうか。
時代が変われば、
環境も変わって、
自分ですら変わる可能性もある。
だから、
いろんな自己が実現できる。
そう思っていたいものです。
そのために、
自分の時間と能力を
何に注ぎ込むか。
センスが求められているように
思います。