人間は病気を治すことだけが
人生ではない。
(3年と3日の命をありがとう、吉川 理江)
こんな言葉を、
健康な人が言ったら、
きっと石でも投げられるだろう。
でも、本のタイトルのように、
免疫不全で、わずか3年3日しか
生きられなかった子供のお母さんが
言ったとすれば、考えさせられます。
思い出した言葉があります。
「こうしようと
一筋に思う心こそ
人が誰しも抱える病である
この病を必ず治そうという
こだわりもまた病である」
(柳生宗矩)
お母さんが言っているのは、
こういうことなんじゃないでしょうか。
病気を治すことばかりに
集中しすぎると、
残りわずかな時間を
大切にすることを忘れる、と。
命を延ばせば、
すべて解決するかもしれないけど、
どうがんばっても、
その命を延ばせない時もある。
わたし自身が、そういう現実に、
向き合わなければいけないとしたら、
じたばたするかもしれない。
きっと、そうだろう…
ただ、出来る限り、
じたばたから逃れて、
人生に戻って欲しいと願います。
そういう人間になれるように、
健康な今が大切なのは明らかです。
No.2535