いかにうまく忘れるか…

思考の整理とは、
いかにうまく忘れるか、
である。

(思考の整理学、外山滋比古)

忘れることが
上手でなくちゃ
いけません。

たとえば、
自分に傷つけた人間が、
そんなことをすぐに
忘れていたとします。

しかし、自分は、
あくまで覚えている。
そして、謝罪の言葉を
聞こうと期待している。

もし、ずーっと、
そのまま期待を続けたら、
その後から後から起きてきて、
自分の心を占めようとする事柄に、
間違いなく、爆発してしまう。

時間は流れていく。
そのことそのものが、
人の心に、
いろんな考えや思いを与えて、
整理を難しくしてしまうのだから、

人に出来ることは、
忘れることのみ。

今日と昨日は違う。
今と1分前も違う。

忘れたほうがいいことは忘れる。

かりに、自分の主張が
いくら正しいとしても、
忘れることによって、
前に進めるエネルギーが
湧いてくるのなら、
そっちの方がいい。

忘れられないでいればいるほど、
自分が苦しめられ、
身動きができないと感じるなら、
思い出してしまう場所から
しばらく離れてみるとか、
何が何でも忘れた方がいい。

「博士の愛した数式」(小川洋子)では、
記憶が80分しかもたない博士が登場する。

記憶がないのは苦しいけれど、
記憶により苦しめられそうな時には、
スイッチで切り替えられたらいいなぁ。

(参考) 思考の整理学(外山滋比古)

No.3127


「原因」と「結果」の法則(ジェームズ・アレン)

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