運命の人なんていないし、
才能が発掘されても
つかいみちがわからなければ
なんにもならない。
あるいは、
人生から蹴落とされても
そこにはまだ人生があり、
背負いきれない不幸を背負わされても
立っていることは不可能ではない。
(こどものころにみた夢[男]、角田光代)
立っていることができる。
食べることができる。
話すことができる。
そういう生きていることの
原点に立ってみれば、
運命の人に出会えないことも、
才能を評価されないことも、
重く思える重荷も、
ちょっとは違うものに
感じられる。
けれど、今しか見えない今は、
それがすべてで、
そのすべてが苦しく思えてしまう。
人間だからしょうがない。
ただ、生きているうちに、
あんまりこだわらないこと、
それでいながら、
できることはしっかりがんばること、
そういうことを身につけていくために
人は生きているのだ。
どんなに
人生から蹴落とされても、
人生は、まだまだ続くのだ。
そして、それは、
何色にも変わる可能性のある人生。
今日、人生から振られても、
仕事でダメだしされても、
家族の誰かに落ち込まされても、
わたしの人生には、
まだまだ「いいもの」が残っている。
そんな気持ちでがんばりましょう。
No.3267