世の中のものごとってのは、…

世の中のものごとってのは、
気に入るとか気に入らないとか、
ただそれだけで
決まるわけではないんだな。

(失踪者、カフカ)

自分の好き嫌いだけで、
人を判断したり、
物事を見ることの多い人は、

反対に、
自分に何か不都合が
起こったときに、

誰かの好き嫌いだけで、
そういう扱いをされた
と理解したりするもんです。
(私にも、そういう傾向あるな…)

気に入る、気に入らない、
好きだ、嫌いだ、
だけで行動する人は、
実際にいる。

そういう人のまわりで、
長い間過ごし、
振りまわされた日々を
もっている人は、
それがすべてに思えるだろう。

しかし、そういう枠から
外れた生き方、環境というものも、
現に存在している。

そういう現実を
見ることができないと、
一人の人間として
かなり偏った存在になるだろう。

もちろん、
その偏りがユニークで、
多くの人に面白がられたり、
貴重だという扱いをされて、
生きていける人もいるんですけどね…

たいていの人は、
好き嫌いだけでは
生きていけない。

そういうことを思うと、
聖書の「いばら」(試練)という言葉が
思い出されます。

(参考)失踪者(カフカ)

No.3273


常識にとらわれない100の講義(森博嗣)

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