初めて恋愛を経験したときには誰でも、…

初めて恋愛を経験したときには誰でも、
この愛は絶対だって思い込む。
絶対って言葉を使っちゃう。

でも人間には-この世の中には、
絶対なんてことはないんだよって、
いつかわかるときがくる。
それがわかるようになって初めて
大人になるっていうのかな。

(イニシエーション・ラブ、乾くるみ)

絶対って言葉を使ってる自分は、
絶対に正しいわけがない。

自分の言っていることに
「箔をつける」ために、絶対って
言っても、本当は何もついていない。

私も、
イヤな口ぐせをもっていて、
「絶対」のほかに、
「~でなければいけない」とか、
「~に決まってるよ」とか、
「~しかないんだよ」みたいなことを
思わず、言ってしまう。

やっぱり、
「箔」をつけるため。

いままで生きてきて、
そんな言葉を
何度つかったんだろう、
って思ってしまうくらい。

そして、それが、
本当に「絶対」に
近いことだったのは、
何度あったろうって思う。

後になってみれば、
「絶対」なんてことは、
なかったんですよね。

ある意味、
そういう言葉を使うことで、
自分とか相手を
追い詰めているだけで、

相手によっては、
まったく動じない人もいますが、

言葉そのものには、
現実を「絶対的なもの」に
変える力などないわけです。

現実には、いつも、
いろんな可能性がある。
そういうことを忘れないでいたいものです。

(参考) イニシエーション・ラブ(乾くるみ)

No.5530


モモ(ミヒャエル・エンデ)

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