たとえ微力でも、
できる範囲のことを懸命にやればいい…。
だが、懸命にやったからといって
解決するものでもなく、
むしろ解決とは何かと、
根源的な問いを突きつけられる。
(遭難者の夢、天童荒太)
できれば、
スッキリ解決したい、
と思う。
けれど、
その「スッキリ」というのは、
自分にとってであって、
自分以外の関係者にとって、
スッキリな形かと言われれば、
必ずしもそうとは限らない。
利害関係が、
たくさんの人々にかかわるものだと、
なかなか、解決というものが見えない。
おおげさに言えば、
みんなが100%幸せになる解決策は
存在せずに、
みんなで、不幸を
ちょっとずつ背負う覚悟がない限り、
解決しないってことも多い気がする。
それなのに、
スッキリを求めてばかりいると、
問題の解決がいつまでも長引いて、
ますます、問題が大きくなる。
今の日本の状態も、
なんだか、そんなような気がする。
この総理大臣では、
ここがうまくない…
そして、変えてみる。
すると、また、
不具合は生じる。
今度は、これがダメだ。
また、変えてみる。
予想通り、また、
うまくいかない気がする。
そして、また…
この繰り返しを、いつまで続けるか。
「何を解決とするか」けれど、
「本当に、そんな解決はあるのか」
そんなことを考えさせられる日本社会だ。
そこに、私も生きているんだな。
やっぱり、できることをやるしかない。
(参考)遭難者の夢(天童荒太)
No.5653