結局のところ、
人間が一人生きていることなんて、
本当にちっぽけなものなのだ。
自分に意識があるうちは、自分が考えたこと、
やっていることに意味があると解釈をする。
その解釈が既に自己満足でしかない。
自然の視点から見れば、なにも変わらない。
相変わらず季節は移り変わり、
毎年雑草が伸びて、また枯れていく。
ときどき嵐になったり、
地面が揺れたりするけれど、
地球の寿命や太陽系の運行に比べれば、
誤差範囲のさらに何桁も小さい。
(相田家のグッドバイ、森博嗣)
自分のやっていることに、
意味がないと感じて、
それをがんばり続けられる人は、
めったにいないと思う。
そう感じたら、
意味があるような形に変えるか、
それをやめて他のことをやるか、
そういう変化を起こすだろう。
ただ、
意味あることを求めて、
いろいろと変えていっても、
人間は思うほど、
大きなことは出来ないんだ、
と悟るかもしれない。
そこで、
何もかもあきらめるか。
それでも、
ちっぽけな自分なりに、
生きていけばいいと思えるか。
はたまた、
ますます大物ぶりをして、
「意味あること」をすることに
こだわっていくか。
そこは、人それぞれの決断。
ただ、
そういう決断も、
大きな大きな自然にとっては、
ちっぽけでしかないんだろう。
もちろん、自分の人生にとっては、
大きな決断に違いないかもしれないから、
そこは大切に生きていきたい。
(参考)相田家のグッドバイ(森博嗣)
No.5751