幸福も不幸もないんでしょう。…

世の中には
幸福も不幸もないんでしょう。
そんなものはない。
世の中はただ
あるがままにあるだけですよ。
問題はどう感じるかだ。

そして今は
あっという間に過去になってしまう。
幸せではない今は
不幸な記憶として定着し、
次々に積み重なって行くのです。
それこそが真の不幸ですよ。

(厭な小説、京極夏彦)

あっという間に、
忘れてしまえるような不幸なら、
「不幸だ」ってことはならない。

何でもかんでも、
忘れられる人にとっても、
不幸は、きっと存在しない。

忘れられず、
次の不幸が積み重なるから、
自分は不幸だとなっちゃう。

結局、
幸せ感を左右するのは、
出来事の大小より、
記憶力の問題なのかな?

いい感情であれば、
それが長続きするよう、

悪い勘定であれば、
すぐに消え去るよう、

自分をうまく
コントロールできたら、
間違いなく幸せだ。

どれだけ成功しても、
どれだけ運が良くても、

その後に起こる、
ささいな失敗、
ちょっとした嫌なことにだけ、

記憶が留まってしまえば、
幸せなどないに等しい。

(参考)厭な小説(京極夏彦)

No.5812

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