唯一無二のもの…

唯一無二のものにしているのは、
皮肉にも、それぞれが心に負っている「傷」だ。

ある者は学歴を、ある者は容姿を、
ある者は能力に対して
深いコンプレックスを持ち、
それゆえに傷ついた過去を抱えている。

(たぶん最後の御挨拶、東野圭吾)

人は、
嬉しいことを
すぐに忘れる。

感謝する前に、
忘れていることさえある。

その代わり、
傷つけられた、
と思うことは、
いつまでも覚えている。

実際には、
傷つけられたわけでなく、
勝手に、傷ついていることもある。

忘れないわけだから、
それが心の根底に根づいて、
人格を形づくったり、
思考のクセをつくったり、
行動の動機になったりする。

そして、
いい意味で、
生きるバネになることもあれば、

反対の意味で、
生きることの邪魔になることもある。

そんな傷を背負って、
人は生きている、生きていく。

いいことだけ、
覚えていられたら、
本当は幸せなんだろうけど、

忘れられない不幸によって、
人間は、成長したりもするから、
面白いことがあるものです。

人が負っている傷は、
それぞれで、みんな面白い。

(参考)たぶん最後の御挨拶(東野圭吾)

No.5813


モモ(ミヒャエル・エンデ)

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