世の中には
本当のことと
嘘のことがございます。
どちらとも知れず
曖昧だから面白いのだと思います。
本当と嘘の白黒を分けてしまえば、
安全なかわりに
何の面白味もございませんでしょう。
ましてや嘘を規制すれば、
誰もが本当の顔で嘘をつく。
嘘が本当として
まかり通ってしまうことと、
ふたつが曖昧なこととは
同じようでまるで違う気が
いたしますんです。
(東亰異聞、小野不由美)
心変わり、
よくします。
それも嘘に含められたら、
わたしは、朝から晩まで、
嘘つきになってしまいます。
一切迷わない、
時が過ぎても変わらない、
いつも白黒ハッキリできる。
わたしの理想です。
だから、ある時、
迷っているのに、
ズバッと決めてみました。
心変わりしているのに、
そのままでいいと言ってみました。
どっちでもいいと思ってるのに、
一方に決めてみました。
どれもこれも、
後悔ばかり続く結果となりました。
気づいたことは、
理想どおりの「振り」は、
うまくない。
ただ、理想は理想としていい。
けれど、理想に近づく
アプローチ方法、タイミングは、
人それぞれのようだから、
あわてちゃいけないなって。
(参考)東亰異聞(小野不由美)
No.5918