もうそれまでのような距離…

あるとき、ある場所で、ある人に、
自分にとってとても大切なことを
知ってもらいたいと思う。
どうしても知ってもらいたいと思う。

けどね、
それを知ってもらったら、
もうそれまでのような距離
ではいられない、
ということがあるんだよ。

(小暮写眞館、宮部みゆき)

長女が高校へ進学する際に、
同じ中学校からは
誰一人行かない高校へ行きたい、
という女子がいた。

なるほど、
その気持ちは分かる。

わたし自身、
それを願ったわけじゃないけど、
わたしともう一人受験して、
一人は落ちてしまったため、
同じ中学校出身の先輩はいたけれど、
同級生は誰一人いない、
という経験をした。

これは、案外、面白い。

不安な気もするが、
自分の過去が知られていない、
というのは悪くない。

「知っていること」が、
必ずしも良い関係を築くわけでなく、

「知らないこと」の方が、
関係を円滑にする場合もあるのだ。

だから、時には、
知らない振りっていうのも悪くない。
良い関係のままでいたいなら。

(参考)小暮写眞館(宮部みゆき)

No.5919


人生の短さについて(セネカ)

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