人の苦しみや悲しみが…

人の苦しみや悲しみが
どれほどなのかは、
その人でないとわかりません。
比較すること自体がナンセンスです。

こちらは家族が一人死んだ、
あっちは三人死んだ。
だから三倍の悲しみがある。
そんな風には誰も思わないでしょう。
あなたの苦しみが、軽いとか甘いとか、
そんなことは全然思っておりませんよ。

(だから荒野、桐野夏生)

こんな私でも頑張っているから、
あなたも頑張らないといけないよとか、

あの人はあんなに大変なのに
こんなふうに頑張っているんだから、
あなたにも出来るはずよとか。

言うのは簡単である、そして、
同じことを言われると、意外にも、

「だって、私の場合は…」

なんてセリフが出てくる。

実際、人それぞれに
出遭っている困難な状況は違う。

あの人の方が楽そうだから、
自分と取り替えてもらおうとか
考えたところで、

それまで見えなかった部分の困難まで
背負う場面になったら、
きっと、こんなんだったら嫌だ、
と思うはずだ。

自分の人生だって
見えない部分があるというのに、

他人の人生なんて、
なおさら見えない部分が多いのだ。

(参考)だから荒野(桐野夏生)

No.7265


常識にとらわれない100の講義(森博嗣)

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