理解のある親が悪いのではなく、理解のあるふりをしている親が、子どもにとってはたまらない存在となるのである。理解もしていないのに、どうして理解のあるようなふりをするのでだろう。それは自分の生き方に自信がないことや、自分の道を歩んでゆく孤独に耐えられないことをごまかすために、そのような態度をとるのではなかろうか。
(こころの処方箋、河合隼雄)
人は、世の中や周囲に評価される態度を
とりたがるものかもしれない。
本当は、心に、そんな態度や理解が、
十分にないとしても、そうしてしまう。
その瞬間には、その評価が、自分に
どうしても必要に思えてしまうから。