傷つけていないよ。

彼らのわたしに対するうそは
ちっともわたしを傷つけていないよ。
自分たちを傷つけているだけなんだよ。
いいかね、うそをつく人は、
ほかのだれよりも
自分自身を傷つけているんだよ。

(ハイラム・スミス)

父親が、ウソで批判されている時、
それを見かねた、子供が、
「どうして、何もしないの?」と
尋ねました。

その時の答えが、この言葉です。

なかなか、このような心境に
なるのは難しいかもしれません。

真実を証明したい、
という気持ちになることが多く、
また、そのようなことが必要な場合も
必ずあることでしょう。

うそでなくても、
自分の思い通りの評価が得られなかった時には、
似たような心情になるかもしれません。

うそやいやがらせの目的が、
相手の格を下げたり、
罠に陥れようするものだったりする場合、

賢明な人の目には、
その本質が、しっかりと見えるものです。

つまり、その行為をしている人自身の品性が
疑わしく見えたり、愚かに見えるのです。

傷ついているのは、誰か。
私たちが、それを信じない限り、
それに動じない限り、心の中まで、
決して傷つくことはないでしょう。

うそをつくその人自らが、自身を傷つけて、
うまくいったという誤った感性を
携えて生きていく限り、
どこかで、致命傷を負うことでしょう。

同じような罠に陥らないように、
心を穏やかにするのが最善なのでしょう。


こころの処方箋(河合 隼雄)

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